失敗しない弁護士・専門家の選び方
相続に強い弁護士は実は少ない?弁護士によって結果・満足度が変わる
このホームページをご覧いただいているということは、相続問題のお悩みを解決できる弁護士をお探しなのかと思います。
最近では弁護士が運営しているホームページは非常に多く、どの事務所に相談すればいいか迷ったというお声も聞かれるようになりました。弁護士を10年以上経験してきた私から弁護士の選び方のポイントをお伝えしたいと思います。
- ①相続問題の解決実績を多数持つ弁護士に依頼しましょう
- ②弁護士にかかる費用の理由や内訳を丁寧に説明する弁護士に依頼しましょう
- ③話を最後まで聞き、メリット・デメリットの両方を説明する弁護士に依頼しましょう
相続問題の解決実績を多数持つ弁護士へ
最近ではホームページで「相続に強い」といった表現を見られるようになりましたが、本当に相続に詳しいかどうかは分かりません。
そのような時は相談する弁護士の相続問題の解決件数を聞くことが良いでしょう。なぜなら1年間に発生している相続トラブル数は日本中の弁護士数の半分もなく、単純計算で1人の弁護士が2年に1度しか相続事件を依頼されていない計算になるため、相続事件を解決した経験が非常に少ない、もしくは経験がない弁護士が数多く存在しているからです。
※司法統計の遺産分割調停の1年あたりの終結件数が13,000件前後で弁護士は現在4万人以上いることから半分以下としています。
相続は遺産の種類によって分け方のルールに細かい規定があるため、問題解決の実績数・質によって解決結果に大きな影響を及ぼすことが多くあります。依頼する弁護士の交渉一つで数百、数千万円の遺産額が変わりますので、慎重に選ばれることをおすすめします。
ちなみに、実績の有無は年齢には限りませんので、若くとも相続問題を多く扱う事務所に在籍している弁護士であれば、実績数も多く安心して依頼していいかと思いますが、逆に年齢を重ねた弁護士でも相続の経験数が非常に少ないということもありますので、弁護士歴よりも解決件数に注目すべきかと思います。
また、解決実績にはなりませんが、家庭裁判所の家事調停委員や、地方裁判所の家事調停官などを経験した弁護士であれば、裁判所側で数多くの相続事件を見た経験があるため、裁判になったとき(調停・審判)のことまで見立てて問題を解決する道筋を立ててもらうことができるため、相談されると良いでしょう。
弁護士にかかる費用の理由や内訳を丁寧に説明する弁護士へ
弁護士にご相談いただく際に一番ご不安に思われているのは「弁護士費用=料金」のことではないでしょうか。
みなさんにとって慣れない言葉が多く使われるため、私もできるだけ丁寧にご説明しようと努めておりますが、それでもご質問をいただくことが数多くあります。
当事務所にいらしたお客様から聞いた話では、弁護士によっては内訳や理由などを説明せずに口頭で「500万円くらいかかりますよ?やりますか?」と提案するような先生もいるようです。もちろんですが、見積などを作り丁寧に説明をしてくれる弁護士を選ぶべきです。
話を最後まで聞いてくれてメリット・デメリットの両方を説明する弁護士へ
最後にお伝えしたいのは、あなたの話をしっかり聞き、メリットもデメリットも伝える弁護士に依頼すべきということです。
相続の相談者からよく聞かれるのは、「他の弁護士事務所に行ったら、一方的に話されて話をよく聞いてくれなかった」や「よくわからないが叱られて怖かった」のような、弁護士がきちんと話を聞いてくれなかったというものが意外に多いものです。
良い弁護士というのは、相談者の希望をしっかり聞いたうえで、その希望を実現するための方法や、実現できるかどうかを忖度なしに伝えられる弁護士だと思います。
相続に関する法律上の決まりには、感情的には納得しにくいこともあるのが現実です。
例えば、介護を一生懸命していた相続人と、全くしていなかった相続人が兄弟で、それ以外の条件が同じだった場合、遺産は半分ずつ分けることが決まりなのが法律の世界です。
そのため、私たち弁護士はあなたの希望通りにいかないこともお伝えすることがあります。
納得できないことかもしれませんが、できないことをできると言って報酬をいただくような弁護士は良い弁護士とはいえません。あなたにとって本当に正しい提案をしてくれる弁護士かどうかを見極めることが重要です。
最後になりますが
弁護士に依頼する目的は、相続する遺産を増やすことがほとんどかと思いますが、相続トラブルが発生しているときには、相手とのやり取りや裁判所へ提出する文章の作成などを全て弁護士に任せることで、精神的に非常に楽になることができるため、相手とのやり取りのクッションとして弁護士を活用していただくのも効果的だと考えています。
ご家族が亡くなり、非常に悲しい思いをされているときに、故人を偲ぶ時間を十分にとるためにも、弁護士へのご依頼を検討していただいてもよいかと思います。